子育て-初めの三年間を大切に!その一
冬の寒さを乗り越えて、赤、白、ピンクの可愛い丸い花を咲かせるちびっこながら丈夫なデージー。
やはり冬を越え春を待ちかねていたかの様に、ピンク、白、黄、赤など細かな小花を沢山、スラリとした茎につけて咲くステキなリナリア。
それぞれ背丈も違い、特質(キク科とゴマノグサ科)も違うけれど群れをなして咲く姿は夢の世界にいるよう・・。
でも、どちらも花としてスタートする時は同じです。まず種でも苗でも植えるために必要な土壌という「環境」そして、その後の多くの「世話」があってこそ咲いてくれるのです。
ですから、地上に生きる女性たちへと神が授けた赤ちゃんは、芽生えたばかりの小さな花苗と同じです。生まれたばかりの子供にとって、先ず必要なのが「良い環境」と「世話」です。
ガーデナーの場合は、小さく弱々しい種や苗のために幾つかの種類の土を混合して柔らかくします。そのようにして、育ちやすい「環境」を整えるのですね。
花苗には育苗しやすい土壌と言う「環境」に「肥料」を加えます。
では、赤ちゃんにはどうでしょうか?同じことが言えます。赤ちゃんにも、暖かく安心感を与える「環境」と栄養となる「肥料」のような乳を与えたますね。基本的に必要なことは他にも入浴やおむつ替えなど沢山あることでしょう。
しかし、ここでお伝えしたいのは特に見過ごされやすい点です。それは、幼児へと成長する前からでも、両親は怒鳴り声や激しい口論のない夫婦であるようにすることなのです。勿論、胎児として赤ちゃんが母親のお腹にいるときから、そうである方がいいのですが・・。異に、胎盤を後にしてこの世界に登場した赤ちゃんにとっては、聞こえる音の全てがお腹にいたとき以上に耳に響いていることを忘れない様にしたいものですね。
後ほどまた書きますが、赤ちゃんはまるでスポンジのように、周囲の全てを吸収するからです。何もかもが非常にシャープです。それゆえに、幼くとも豊かな感情が、オギャー!と生まれた時からスタートしています。次に苗が元気に育つためには、時間をかけて心を配り病害虫に警戒します。みつければ直ぐに処置します。
ですから、ハイハイの赤ちゃん時代から特に幼児期前半の3歳位まで(個人差がありますが)子供達は、感情面での必要が満たされなければなりません。
そのためには、両親の貴重な「時間と愛情と気配り」を欲しています。しかし、完璧に行えるはずもないので、疲れないようにしたいですね。
この点で、最も効果があるとされているのが「スキンシップ」です。これによって、必要がかなり埋められることがあります。寝かせ切りとか揺り篭に任せきりだと「スキンシップ」の機会が案外少なくなりがちです。可能な限り、頑張って・・・抱っこしたり、おんぶしたりし、ほお擦りしてみましょう。
この「スキンシップ」については、将来、知性や人格の面などバランスのとれた大人になるために、欠かせないことが海外の研究で明らかにされていることは有名ですね。
子供が何人いても同じように努力すれば、それだけ親の報いは、大きいのですから。不足するとチック症と言って不必要なのに瞬きしたり、手足の指を噛んだり、咳払いのような喉を鳴らしたりetcが表れるので、直ぐ分かるでしょう。子供が、無意識に親に送る欲求不満の信号ですから気付きましょう。
花苗が少し伸びて葉数が増えてくると楽しみが出てくるように、お子さんも片言ながら言葉を話すようになると楽しくなりますね。
さて、この時期、母親がこの先何十年もお付き合いする子供との会話の始まりです。”コミュニケーション”のとり方次第で、子供を上手にしつけられるか否かが決まります。[三つ子の魂百までも]と言われる通り、人としての基本的なマナーや道徳や価値観を教える時なのです。
では、子供の一言一言に時間を惜しまず耳を傾け、どんな小さな話題にも関心を示して上げてみませんか。忙しさの余りに無視したり、イライラして叱れば、子供は思っていることを話さなくなるかもしれません。
それで、この頃からアクティブリスニング(相手の発した言葉を、そのまま繰り返し言いながら話を進める)が役立ってくるので是非マスターしたいものです。例えば「あのね~パパがぼくをおこったの。」「うん、パパが○○をおこったの?」という感じです。そのようにして、子供自身が自らの気持を貴女に話しやすいように、進めていくわけです。
さらに、言葉だけでなく母親の貴女に愛されている事が感じ取れるように「非言語コミュニケーション」も活用して下さい。意思伝達の60%から70%はこれに負っているそうです。
例えば、貴女の視線、表情、手や腕の位置も重要になってきます。今、貴女は、お子さんと話す時に同じ背丈ほどになるように屈みますか?背中を向けないようにしていますか?貴女の手は、お子さんの肩や頭の上に優しく置かれていますか?声のトーンは、いかがでしょうか?子供は、しっかり見て感じ取り貴女の全てを吸収しようとしています。
しかし、注意点があります。親が育児に疲れてしまい、放棄したくなるほどに神経質になってまで、育児を完璧にさせる必要はありません。大切な点を思い出したときに楽しみながらやって見てくださいね。母親が幸福感に満ちて楽しそうであれば、それが子供には最高の お手本だからです。
子供の為の「温かな環境」「スキンシップ」「上手なコミュニケーション、非言語」などでした。これらを総合して努力していれば善悪、正邪、高い道徳、親切なマナー、思いやりなど・・・これからの子供の人生に不可欠な価値観を教え込むのに必要な土台は完成されたことになりますね。あとは、ひたすら教え諭し、毎日褒め言葉を捜して与え続けましょう。
花苗にとって決して絶やせないのが「水」です。同じように、絶やすべきでない「愛情」という「水」を注ぎながら・・・。 次ページ→二話へ続く
あなたのすぐ傍らで可愛い花が、何かを告げています。
ざわめきの止まない心を、そっと鎮めて・・・心の耳を傾けてみませんか!
彼女達が人々へ伝えたいと願っている温かく優しい言葉を聴きましょう!
煌く予感が溢れる今日と言う毎日を、日々年々重ねるために、必要な実際的な知恵の力を注ぎ込んでくれるかもしれません。 by 徳川悠未
I'll give you flower's message.